スポーツ全般に効く「体幹」「軸」「骨の動き」の話。(前半)
どうも、宮本です。
前回は息子の野球に絡めて「4スタンス理論」の超面白い世界を紹介しましたが、
今回は野球に入る前に、もっと“基礎の基礎”――
スポーツをするなら絶対に知っておいたほうが得する「身体の使い方の本質」
をお話ししていきます。
だって、いきなり野球だけ説明しても、
「なんでそうなるん?」
「なんでこのタイプはこのフォームが合うん?」
ってなるでしょう。
その「なんで?」に答えてくれるのが、
体幹・骨格・軸。この3つなんです。
4スタンス理論だけじゃなく、
すべてのスポーツに共通する“土台の知識”なので、
息子の野球のために勉強していたつもりが、気づけば自分のバスケ時代に持って帰りたい知識ばかり。
タイムスリップできるなら中2の宮本に叩きつけてやりたい。
「お前、もっと跳べるしもっと動けたんやぞ」と。
そんなわけで今回は、
野球・サッカー・バスケ・ダンス・マラソン・武道、なんでも使える内容です。
■「体幹ってどこやねん?」問題を一回ハッキリさせよう
まず言わせてください。
体幹の存在、めっちゃ誤解されてる。
体幹=お腹の筋肉
そんなイメージが強すぎる。
実際にスポーツ漫画とかYouTubeとかでも、
「体幹が大事!」
「体幹トレーニングで軸が安定!」
と連呼されるから、そりゃ誤解も生まれる。
でも、4スタンス理論で言う体幹は全然違います。
本当の意味での体幹とは…
“頭を除いた胴体全部” です。
・胸郭
・腹部
・腰
・骨盤
・背骨(頸椎・胸椎・腰椎)
・内臓を支える部分
・脳から伸びる脊髄を保護する部分
つまり、めちゃくちゃ広い。
その中でも特に大事なのが“背骨の3つのパート”。
・頸椎(くび)
・胸椎(むね)
・腰椎(こし)
これらがそれぞれ別の動きをするからこそ、
身体はしなやかに動ける。
逆に言うと、どれか1つが動かないと、
動きに無理が出る → ケガしやすくなる → パフォーマンス落ちる
という恐ろしい流れに突入する。
体幹トレーニングが大事と言われるのは、
筋肉を固めたいんじゃなくて、
背骨の動きを邪魔しないために安定を作る ためなんです。
体幹の筋肉の重要性についてはこちら
■4スタンス理論の核心は「脳が安定する姿勢」を作ること
4スタンス理論は「身体のタイプ分け」が主役と思われがちですが、
その本質はもっと根本にあります。
それが——
脳が水平に保たれると身体の動作は安定する。
これです。
脳が水平=安心
脳が傾く=危険信号 → 体が緊張する → 力が入りにくい
これ、体育の授業でも部活でも誰も教えてくれない。
でも、めちゃくちゃ大事。
そして脳を水平に保つために必要なのが、
・頸椎
・胸椎
・腰椎
この3つが“連鎖して動ける状態”です。
筋肉じゃないんです。
骨のつながり、骨の連動です。
人間って筋肉で動いているイメージがありますけど、
実際は 骨をどう扱うか が9割。
筋肉はそのサポート役にすぎない。
体幹と脳についてはこちら
■筋肉で動かすのではなく「骨で動く」のが正解
あなたはコップを持つとき、手の筋肉だけで持ち上げますよね。
でも、幼児は違う。
・手では持ちきれない
・全身で支えないと持ち上がらない
だから、身体中の骨をつなげて“全身で持つ”。
この動きこそ、運動の本質なんです。
筋力の未熟な幼児ほど、
骨格の連動をうまく使わないと動けない。
そして実はこれは大人も同じ。
スポーツ選手が「全身を使って投げろ!」と言われるのは、
力みではなく 骨の連携を使え という意味。
4スタンス理論でいう「軸」がそれ。
軸がある人の動きって、
・力んでないのに速い
・軽く触れただけなのに強い
・無駄な力がない
・動きがしなやか
・疲れにくい
こんな特徴がある。
逆に軸がズレると、
・すぐ疲れる
・ケガしやすい
・フォームが乱れる
・パフォーマンスが安定しない
こうなる。
軸って目に見えないけど、
スポーツの実力を決める超重要な概念。
骨の役割についてはこちら
■筋肉の役割は「骨を動かす道具」であって主役じゃない
筋肉には2つの大きな役割があります。
①骨格を動かす
②骨を守る
実はこれだけ。
でも現代のスポーツ界では、
筋肉をつける → パフォーマンスアップ
という誤解がめちゃくちゃ広まっている。
もちろん筋肉は必要。
でも 使えない筋肉はむしろ邪魔。
・緊張しすぎて動きが硬い
・伸びにくくなる
・疲れやすくなる
・関節に負担がかかる
悪いことだらけ。
本当に必要なのは、
よく緩み、よく伸び、よく縮む筋肉。
つまり
“柔らかくて機能的な筋肉”です。
ガチガチに鍛え上げた身体より、
しなやかで動きやすい身体の方が絶対強い。
4スタンス理論はこれを“骨格優先の理論”と言っています。
「体幹・軸・筋肉」って結局どうやってスポーツに活かすの?
さて、ここからが本題の“後半戦”。
ここは前半よりもさらに深く、でもできるだけ楽しく読めるように書いていきますね。
■ “軸”ができた身体は「勝手に上手く動く」
よく「体幹が強いとブレない動きができる」と言いますが、4スタンス理論の考え方でいうと、ちょっとだけニュアンスが違います。
体幹の強さイコール腹筋の強さでも、背筋の太さでもなくて、
「頭〜骨盤までが安定した状態を保ったまま動ける」
という状態こそが“体幹力”なんです。
●脳が水平で安定
●頸椎・胸椎・腰椎がちゃんと連動
●その上で四肢がスムーズに動く
この状態になると、なんと…
勝手に、無駄なく、しなやかに身体が動きます。
筋肉をガチガチに固めて力む必要がない。
むしろ、力めば力むほどパフォーマンスは落ちるんです。
プロ野球選手が軽く投げて150km/h近い球を投げるのは「筋肉の力」だけじゃなく、この軸がしっかりしているからなんですよね。
■ “軸”がぶれるとどうなるか?
逆に軸がズレるとどうなるか?
●スイングで打球が飛ばない
●シュートで力が逃げる
●ランニングでスピードが出ない
●ジャンプで滞空が短い
つまり、すべてのスポーツで
「なんか惜しい」「あと少し届かない」
という現象が起こります。
そしてさらに厄介なのは、
間違った筋トレやフォーム修正を続けると、逆に軸から遠ざかること。
スポーツを頑張っているのに結果が出ない子、たくさんいますよね。
その子たちに必要なのは“努力量”より、“身体の使い方”です。
■ 筋肉は「強くする」より「働かせる」が正解
トレーニングというと、多くの人がこう考えます。
「筋肉が少ないから、重りを持って鍛えないと」
確かに筋肉は大事です。でも4スタンス理論での答えは違います。
『筋肉は「道具」。主役は骨格と軸。』
これを理解した瞬間、トレーニングの考え方がガラッと変わります。
例えば――
同じスクワットでも、
× 太ももだけで頑張ってるスクワット
○ 足裏〜骨盤〜背骨まで全部が連動してるスクワット
これ、まったく別物なんです。
後者ができれば筋肉痛にもなりにくいし、怪我もしにくい。
しかもパフォーマンスが跳ね上がります。
“鍛える”んじゃなくて
「本来の連動を取り戻す」
というイメージです。

■ 「じゃあ実際にどう使うの?」が1番気になるところ
ここからは、スポーツ現場で実際に使える考え方を紹介します。
◆ ① 姿勢のチェックは「背骨」で見る
一般的な指導はこうです。
「胸張って!背筋伸ばして!」
「もっと肩を引いて!」
……実はこれ、ほとんど逆効果です。
胸を張りすぎると
●胸椎の動きが固まる
●軸が後ろにズレる
●肩が力む
●腕がスムーズに振れない
という「悪い連鎖」が生まれます。
正しいチェックは1つ。
背骨(頸椎・胸椎・腰椎)が自然なカーブで繋がっているか?
これだけで十分。
姿勢は“作るもの”じゃなく
「整えると勝手にできるもの」
なんです。
◆ ② 動作は「末端」より「中心」から見る
スポーツ指導でよくあるミス。
「手の角度をもっとこうして…」
「足の向きを変えて!」
これも悪くはないですが、もっと大事なことがあります。
中心軸が安定していないと、手足の動きは全部ブレる。
つまり、
フォームの問題=手足の問題ではなく
軸の問題であることが多い。
手足を直すより、
体幹と軸を整える方が圧倒的に早く改善します。
◆ ③ 子どもは“大人より軸のセンスがある”
ここは親御さんにめちゃくちゃ大切な話。
子どもはそもそも筋肉が小さいので、
必然的に「骨の連動」で動きます。
これが本来の人間の動きなんです。
でも大人が
「もっと腕振って!」
「もっと力入れて!」
「もっと速く足動かして!」
こういう指導をすると、子どもは軸が潰れていきます。
本来できていた動きが、
“大人の指導”で失われてしまうんです。
子どもの動き、よく見てみてください。
●不思議な走り方
●独特なスイング
●独特な投げ方
あれ、実は
その子にとって正しいフォーム
の場合が多いです。
「変だけど速い」「変だけど上手い」って子、いますよね?
まさにそれです。
その子が持っているスタンスを無視して
“正しいフォーム”を押し付けると、動きは悪くなります。
■ 宮本視点:ここが衝撃だった
正直、4スタンス理論を読んで一番衝撃だったのは、
「正しい動作」は1つじゃない。
人の数だけタイプがある。
ということでした。
スポーツって
“正しい形”があると思ってしまいがちですよね。
でも、この考え方だと
「正解は自分の中にある」
というスタートに変わります。
息子とキャッチボールしながら
この考え方を知った時、
「この子はどのスタンスなんだろう?」
「どう動くと気持ちよさそうかな?」
と観察する視点が全く変わりました。
親が知っていると
子どもの未来、ほんまに変わります。
■ 4スタンスを知ると、スポーツがもっと面白くなる
どのスポーツにも使えます。
●走る
●投げる
●打つ
●跳ぶ
●蹴る
●泳ぐ
●掴む
●踏ん張る
ぜ〜んぶ4スタンスの延長線上。
しかも、怪我予防にもつながる。
筋トレより、フォーム修正より、
“まず自分の身体のタイプを知る”。
これが1番の近道なんです。
■ 宮本のまとめ
・体幹=骨格の安定と連動
・筋肉はあくまで「道具」
・軸が安定すれば動きは勝手に良くなる
・フォームの正解は1つじゃなく4つ
・子どもは本来、軸で動く天才
・大人の指導で軸が潰れることもある
・まずは「その子のタイプを知る」が最優先
4スタンスを知ると、スポーツの見え方が変わります。
子どもにも、大人にも、めちゃくちゃ役立つ知識です。
次回こそ、
いよいよ 「野球 × 4スタンス理論」 を語ります。
投球フォーム、バッティング、走塁…
どれも見え方がガラッと変わりますよ。
続きが気になるなら、遠慮せず言ってください








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