病院でも治らない・・諦めていた腰痛が消え、痛みなく仕事ができた!

腰痛を「職業病」と諦めていませんか?〜40代男性・車整備士のケース〜

こんにちは!吉田です(^^)

整骨院には本当にいろんな職業の方が来られます。

デスクワーカー、看護師さん、スポーツ選手、保育士さん、トラックドライバーさん…

そして、今回ご紹介するのは「中古車販売会社」でお仕事をされている40代の男性。

彼の仕事は車両整備と事務作業の両方をこなすという、まさに「動」と「静」の両極端な作業スタイル。

この組み合わせこそが、腰への負担を蓄積させる“最大の要因”でした。

職業と腰痛について


■ きっかけは奥様のひとこと。「鍼でもぶっ刺してもらってこい!」

この方、当院に来られたきっかけがユニークなんです(笑)

整形外科に通い、鎮痛薬・湿布・ストレッチの指導を1か月間きちんと続けたものの、痛みは一向に改善せず。

 

そんなある日、あまりの痛みに顔をしかめていたところ、

奥様が一言。

「そんなに痛いなら、鍼でもぶっ刺してもらってこい!」

この一言が背中を押してくれたそうです(笑)



ご本人いわく「まさか本当に刺されるとは思ってなかった」とのことでしたが、結果的にはその“ぶっ刺し作戦”が功を奏しました。

腰痛に対する鍼灸の効果


■ 長年の「腰への負担」が限界を迎えていた

整備士さんという職業は、本当に腰に負担がかかります。

車の下にもぐったり、中腰で作業したり、重量物を持ち上げたり…

さらにこの方の場合、事務作業も兼ねており、デスクワークで座りっぱなしの時間も長い。

つまり、前かがみ+長時間座位という、腰へのダブルパンチ状態。

整形外科での診断は「軽度の椎間板ヘルニア」。

MRIでは明確な神経圧迫までは見られませんでしたが、慢性的な炎症と筋緊張が続いている典型的なパターンです。

腰痛の原因は「ヘルニアそのもの」よりも、

腰部〜骨盤周囲の筋膜の癒着と、血流の滞りによる慢性疲労が大半を占めていました。


■ 初診時の状態:腰も太腿もカッチカチ!

初診時は、腰を前に倒しても反っても痛い。

つまり、前屈・伸展の両方で制限が強く出ていました。

触診をすると、腰部・骨盤まわりの筋肉が石のように硬く、

ハムストリングス(太ももの裏)までパンパン。

患者さんも「いつも太ももの裏が張ってる感じがする」とおっしゃっていました。

実はこれ、腰痛患者さんにめちゃくちゃ多いんです。

なぜなら、腰部の筋肉とハムストリングスは筋膜で繋がっており、

腰の動きを制限すると自動的に太もも裏にも緊張が出るから。

つまり、腰だけ診ても治らないということです。


■ 治療方針:筋膜リリース+鍼灸+超音波で血流を“再起動”させる

当院では、まず「どこが悪いか」よりも「どこが動いていないか」を見極めます。

腰痛の本質は“使いすぎ”ではなく“使えていない部分があることによる偏り”。

そのため、筋肉をただ揉みほぐすのではなく、

動きを妨げている筋膜の癒着をリリースしていきます。

今回は、

  • 腰部起立筋(背中の中心を走る筋肉)

  • 中殿筋・梨状筋(骨盤の安定に関わる筋)

  • ハムストリングス(太もも裏)

この3点を中心に、超音波治療で深部を温めながら、手技で筋膜リリースを行いました。

そして鍼灸施術では、腰臀部のトリガーポイントに鍼を打ち、

筋肉の緊張をゆるめ、血流と神経の通りを促進。

施術後、腰を前に倒してもらうと…

「うわっ、痛くない!」

患者さんは驚いた表情を浮かべ、

「腰の重だるさが一気に抜けた」と喜ばれていました。この笑顔がこの仕事の一番の楽しみです!!

ハムストリングスと腰痛について


■ 腰痛の背景にある“体の使い方の癖”

実はこの患者さん、体の使い方にも特徴がありました。

作業中に無意識に左足に体重をかけるクセがあり、

車の下に潜る際も片側の腰ばかりで支えていました。

この「左右差」が長年の負担を生んでいたんです。

左右の筋肉バランスが崩れると、骨盤が少しずつねじれ、

背骨のライン(脊柱のS字カーブ)も微妙に歪みます。

それが、慢性的な腰の張り・違和感を作ってしまう。

特に車整備のような作業は、“ほんの5度”の傾きでも

毎日積み重なることで腰への負担が莫大になります。

だから施術だけでなく、「日常動作の修正」も同時に行いました。


■ 指導① 腰痛の人がやってはいけない「立ち方」「座り方」

腰を痛める方の多くが、立っているときに「膝をロック」しています。

つまり、膝をピンと伸ばして関節で体を支えている状態。

これでは筋肉がサボってしまい、腰に負担が集中します。

理想は、「膝を軽く曲げる」「お尻を少し後ろに引く」こと。

これだけで、太ももやお尻の筋肉が体を支えてくれるようになります。

座るときも同じです。

椅子の背もたれにドカッと寄りかかるのではなく、

「骨盤を立てて坐骨で座る」ことを意識するだけで、腰痛は激減します。


■ 指導② 家でできる腰リセットストレッチ

「忙しくてストレッチなんてする時間がない」という方にこそ、

たった30秒でできる“腰リセット法”をお伝えしています。

やり方は簡単。

1️⃣ 仰向けになり、両膝を立てる。

2️⃣ 腰の下(おへその裏あたり)に丸めたバスタオルを入れる。

3️⃣ 深呼吸を10回。

これだけで、背骨のカーブが整い、

固まった腰椎・骨盤まわりの筋肉がふわっとゆるみます。

この体勢のまま5分ほどリラックスすると、

交感神経の興奮が収まり、副交感神経が優位になって体がポカポカしてきます。

「お風呂上がりにやると最高です!」と、多くの患者さんがリピートしています(^^)


■ 鍼灸で得られる“自律神経レベルのリセット効果”

鍼灸施術は「筋肉をゆるめる」だけでなく、

自律神経のバランスを整える作用があります。

慢性腰痛を抱える方の多くは、実は“交感神経が過剰に優位”な状態。

つまり、体がずっと「戦闘モード」になっていて、筋肉が常に緊張しているのです。

鍼を打つことで、副交感神経が働き、

血流が改善し、筋肉の酸欠状態が解消されます。

その結果、痛み物質(ブラジキニン・プロスタグランジンなど)の発生が抑えられ、

痛みの感覚自体が弱まっていくんです。

まさに、「体をリセットするスイッチを押すような施術」と言えるでしょう。


■ 初回で“動ける”感覚を取り戻す

施術直後、患者さんはゆっくりと体を起こして一言。

「あれ? こんなに腰って軽かったっけ…?」

ほんの少し前屈しても、今までのような突っ張り感やズキッとした痛みがない。

その瞬間、表情が一気に明るくなりました。

「いや〜、鍼ってスゴいですね!奥さんに感謝です(笑)」

そんな言葉を聞けたとき、私も本当にうれしかったです。


■ 継続施術で「痛みの再発ゼロ」を目指す

初回で痛みは6〜7割軽減。

その後、1か月間、週1回のペースで施術を継続しました。

鍼灸+超音波+手技による筋膜リリースを継続し、

姿勢の改善指導と、骨盤まわりの安定性を高める運動も並行して行いました。

結果、1か月後には「腰痛ほぼ消失」。

「朝起きたときのこわばりもなくなった」とのことでした。

このあたりから、治療の目的は“痛みの改善”から“予防のメンテナンス”へ。

現在は週1回のペースで体のバランスを整え、

再発を防ぐための施術を続けています。

「慢性腰痛」から抜け出すために必要なたった3つのこと

前半では、整備士の男性が「慢性腰痛から抜け出した」経緯をお伝えしました。

ここからは、その後の経過と「なぜ彼が改善したのか」、そして腰痛を再発させないための実践法を詳しく解説します。


■ なぜこの男性は、わずか1ヶ月で腰痛がほぼ消えたのか?

答えはシンプルです。

✅ 指示を忠実に守り、 習慣を変えたから。

実は、これが腰痛改善の最短ルートなんです。

鍼灸や手技療法はもちろん有効ですが、**その効果を最大化させるのは「患者さん自身の行動」**です。

どれだけ上手に施術しても、仕事中に同じ姿勢を続けたり、冷えや負担を放置すればまた戻ってしまいます。

この男性は、私のアドバイスを毎回メモして実行していました。

「毎晩お風呂上がりに腰のリセットストレッチをする」「朝、靴を履く時に片足立ちにならない」など、

一見地味ですが“習慣の積み重ね”こそが改善を作ったのです。


■ 再発防止の3つの柱

① 「動かす」ではなく「正しく使う」

腰痛の方がやりがちなのが、

「ストレッチを頑張っているのに痛い」「筋トレしても良くならない」パターン。

その原因は、“動かす”ことを目的にしてしまっていることです。

ストレッチやトレーニングは「動作の質を戻す」ために行うものであって、量を増やすものではありません。

つまり、**“どの筋肉がどんなタイミングで使われているか”**を整えるのが大事なんです。

たとえば腰痛で多い「大腿四頭筋(前もも)優位タイプ」は、骨盤が前に引っ張られて反り腰になりやすく、お尻や太もも裏の筋肉がサボりがち。

この男性もまさにそのタイプでした。

腰を揉むよりも、**“使えていない筋肉を呼び起こす”**方が圧倒的に早く治ります。

当院では、臀部の筋肉に軽い刺激を入れる「再教育エクササイズ」を施術に取り入れ、

体が“正しい動き”を思い出すように促します。


② 骨盤を「冷やさない」

腰痛の方が見落としがちなのが冷えです。

筋肉や靭帯は温度が下がると伸びにくくなり、関節の可動性も低下します。

冬場は特に注意が必要。

「腰は服を重ねてるから大丈夫」と思っていても、実際には骨盤周りやお尻の筋肉が冷え切っていることが多いです。

簡単な目安として、

  • 触って“ヒヤッ”とする

  • 座るとズーンと重だるい

  • 寝起きに腰が固まっている

これらに当てはまる方は、温め対策を。

🟢 湯船は40℃前後で15分以上

🟢 寝る前にお尻まわりをホットタオルで温める

🟢 朝の支度中に腰を回す「骨盤サークル運動」

たったこれだけでも、筋肉の柔軟性と血流が劇的に変わります。


■ 慢性腰痛が治らない人に共通する「NG習慣」

どんなにいい施術を受けても、生活の中にこれが残っていると腰痛は戻ります。

❌ 座りっぱなしで脚を組む

→ 骨盤が歪み、腰の片側に負担が集中します。

❌ ソファでだらっと横向きにテレビを見る

→ 背骨がねじれて、腰方形筋が常に引っ張られます。

❌ 寝具が柔らかすぎる

→ 腰が沈み、寝返りが減少。血流が滞ります。

❌ 湯船に入らずシャワーだけ

→ 血流が回復せず、筋肉の修復が遅れます。

❌ 「痛くないから大丈夫」と油断する

→ 実は“無痛の蓄積期”。再発リスクが一番高い時期です。


■ 「腰痛は年齢のせい」ではない

40代・50代の方がよく口にされるのがこれです。

「もう年だから仕方ないですよね…」

そんなことはありません。

年齢よりも「姿勢」と「使い方」の方が何倍も影響します。

腰の痛みは体の“サイン”であって“老化”ではありません。

使い方を整えれば、60代でも70代でも改善します。

実際、当院では70代でゴルフを再開された方もいらっしゃいます。


■ 体を治すのは「先生」ではなく「あなた自身」

治療家としてよくお伝えしていることですが、

私たちは“治す”のではなく、“治るスイッチを押す”だけです。

スイッチを押したあと、

それを「オンにしたまま維持できるか」は患者さん次第。

今回の男性が治ったのは、彼が「素直」に体と向き合ったからです。

私のアドバイスを一つひとつ実践し、生活を見直し、

「もう腰痛に振り回されるのは終わりにしよう」と覚悟を決めたから。

腰痛を治す力は、もともと体に備わっています。

それを“取り戻すお手伝い”をするのが私たちの仕事です。


■ まとめ:痛みをきっかけに“体と人生を見直す”

痛みは不幸ではありません。

痛みは「もう限界だよ」「少し休んで」「バランスを戻して」という体からのSOSです。

腰痛をきっかけに生活を整えた人ほど、人生の質が変わります。

仕事が楽になり、趣味も楽しめて、家族との時間も笑顔が増える。

この男性も、今では「腰の痛みがなくなったら仕事の能率も上がった」と話してくれます。

「今まで痛みを我慢してた時間、もったいなかった」と笑っておられました。

私たち治療家にとって、それが何よりのご褒美です。


最後にもう一度、腰痛に悩むすべての方へ。

腰痛は、あなたが悪いわけでも、年のせいでもありません。

ただ少し、体の声を聞く時間が必要なだけです。

もし今その時間を持てたなら、

それが治癒への第一歩です。どこに行っても治らない・・と腰痛でお困りの方!その手助けをぜひ吉田にさせてください!

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