痛かった膝が40キロ歩いても全く痛くなくなった理由とは?

マッサージしなくても膝の痛みは治る!!

こんにちは。リード鍼灸整骨院 代表の伊豆です。今日は、当院が“足もと=インソール”にこれほど本気で向き合うようになった理由を、できるだけ分かりやすく、そして熱量そのままにお伝えします。先に結論を言えば――「構造を変えなければ、痛みは戻る」。この単純な真理に、私自身の膝が身をもって教えてくれました。


■ 40kmを歩くたび、必ず悲鳴を上げた「左膝」

こんにちは。代表の伊豆です。

私は数年前、四国八十八箇所を“歩いて”巡っていました。1日40km、多い日は50km近く。宗教的な意味はなく四国をウォークラリーしている感覚です。

ところが、どれだけ準備しても、決まって左膝だけに痛みが出る。

右膝は無傷。距離の問題ではない。疲労の問題だけでもない。「なぜ“左だけ”なんだ?」ここに、ずっと引っかかりがありました。

当然、治療家ですからできることは全部やりました。電気治療、鍼、筋膜リリース、テーピング、ストレッチ、セルフケア。信頼している仲間にも診てもらいました。

ところが、また歩けば、また同じ場所が痛み出す。臨床で患者さんに起きていることが、自分の体でも起きている。悔しさと、もどかしさと、どこかで感じていた違和感が、一つに重なっていきました。

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■ 「足は家でいえば“基礎”だ」一冊の本との出会い

そんなある日、足部生体力学とインソールについての専門書に出会いました。読み進めるうち、強烈に腹落ちした一文があるんです。

「人の身体は“土台”から崩れる」

家でいえば、地盤と基礎。ここが歪めば、上にどれだけ高級な柱や梁を組んでも、結局は傾く。

私が見ていたのは“傾いた壁(膝)”で、本当の原因は“基礎(足)”**だったのではないかと。

私はすぐに、紹介されていた医療グレードのインソールを取り寄せて、四国に臨みました。

40km×2日、合計80km。恐る恐る歩いて、夜を越え、翌朝また歩く。痛くならない。違和感も、膝崩れもこない。正直、震えました。「中敷きを変えただけ」で、何年も悩んだ“たった一か所の痛み”が消えた。ここで私は腹を決めました。インソールを“本気の治療”に組み込むと。


■ 「なぜ戻るのか?」の答えは“重力”と“再現性”

臨床の現場でしばしば起きること。ベッドの上では症状が消える。可動域も広がる。触れば明らかに柔らかい。ところが、翌日仕事をして、歩いて、座って、また戻る

これは患者さんの努力不足でも、施術者の技量不足でもありません。

ベッドの上は“ほぼ無負荷”だからです。重力下の歩行・立位・階段――現実の生活に戻った瞬間、負荷が同じ方向に“再現される”。結果、同じ場所を同じ力学で壊し続ける。

だから戻る。戻らない体をつくるには、「負荷の方向」「負担の再現性」そのものを変える=構造を整える必要がある。ここで初めて、施術(機能)×インソール(構造)が噛み合います。

インソール効果エビデンス


■ 足部は「26の骨」と「複数アーチ」の“しなり構造”

足は、26個の骨、33の関節、100以上の靭帯と筋・腱で構成され、縦アーチ(内側・外側)と横アーチという“しなる梁”を備えています。本来、接地の瞬間に“適度にたわみ”、蹴り出しで“剛性を高めて推進力に変える”。しかし、過回内(プロネーション過多)や横アーチの落ち込みがあると、中足骨が扇状に開き、第一中足骨が内側へ逃げ、母趾は外反方向へ押し出される

結果として、膝には内側偏位+内旋ストレス、股関節には過内旋+内転、骨盤には前傾/後傾の代償が連鎖します。腰痛・膝痛・股関節痛・坐骨神経痛が“足から始まる”のは、単なる経験則ではなく力学の帰結です。


■ 施術だけで“治り切らない”とき、何が足りないのか

鍼で筋緊張を落とし、超音波で循環を促進し、手技で関節包内運動を整える。ここまでは私たちの“土俵”。でも、立った瞬間に再び同じ軌道で荷重すれば、元の木阿弥です。

だから、「立位・歩行で崩れない条件」を同時に設計する。それが、医療用インソールの役割。単なるクッションでも、既製の“気持ちいい中敷き”でもありません。

荷重線・アーチ・ヒールカップ・前足部の圧分布を、個々の足に最適化する“荷重設計ツール”です。

ここで誤解してほしくないのは、インソールだけで万事OKではないということ。

硬くなり過ぎた筋、サボっている筋、関節包の癒着――機能面は施術で“動かせる体”に戻す。構造面はインソールで“崩れない体”に支える。両輪が噛み合って初めて、「戻らない」を更新できます。


■ 「足は見ない」医療の盲点

正直に言います。医療従事者でも、足部を見ない人は多い。腰が痛ければ腰を、膝が痛ければ膝を……“痛い場所”だけを追う。画像診断のレポートも、足部の力学までは触れません。

だから、“結果”にアプローチして“原因”を見落とす。ベッド上での「変化」は出せても、生活に戻った瞬間に“再現される負荷”に対抗できない。

私自身、インソールに出会うまでずっとこの罠にはまっていました。「良くなるけど戻る」その答えは足もとにあったのです。

足部と膝の関係


■ 私の左膝が教えてくれた“臨床の答え”

四国で80km歩いても痛まなかったあの日から、私は徹底的に学び直しました。足部解剖、歩行分析、荷重線の読み方、過回内のタイプ分類、ヒールロッカー/アンクルロッカー/フォアフットロッカーの各相で何が起こるか、どこで剛性が必要で、どこでたわみが必要か。

「足は地面の情報を全身に“翻訳”して伝える器官」であり、“翻訳の誤り”が痛みを生む

そう理解してから、臨床の景色が変わりました。腰痛だろうが膝痛だろうが、まず足を診る

土台が整えば、上は静かに整っていく。これは理屈であり、同時に手触りのある“現場の真実”です。


■ 施術×インソール=「ゼロから“日常動作に耐える”へ」

当院では、症状・生活・靴・仕事環境まで含めて評価します。

鍼・手技・超音波で機能を回復させたうえで、立位・歩行で崩れない条件をインソールで設計する。さらに、靴選び(ヒールカウンターの強度、トーションの強さ、屈曲点の位置)、紐の締め方、靴内での足の遊びを減らす工夫まで“足元の環境”をトータルで整えます。

ここまでやって初めて、「施術の効果を日常で維持する“器”」が完成する。逆に言えば、この器がないと、どれだけ名人芸の施術でも“重力と再現負荷”に押し戻されるのです。


■ 「無重力なら痛くない」の意味

極端な話、無重力空間に行けば多くの痛みは消えます。負荷がゼロだから。当然、私たちは地上で生きています。

だったらやるべきは明快で、「負荷のかかり方」を変えること

これが“構造を変える治療”の核心です。

よく「筋トレやストレッチを毎日続けてください」と言いますが、現実には続かない方が大多数。だからこそ、履くだけで“負荷の方向”を変えるインソールが、現実解として強いのです。もちろん、必要な方には最小限のセルフケアはお伝えします。

それでも土台の設計が合っていなければ、努力は報われにくい。まず構造、次に機能。順番を間違えない。ここを、声を大にしてお伝えしたい。


■ それでも疑う人へ――“私もそうでした”

「中敷きでそんなに変わるわけがない」――私も最初はそう思っていました。ところが、自分の膝が沈黙し、患者さんの“戻る痛み”が静まり、歩容が変わり、表情が変わるのを何度も見て、“疑い”は“確信”に変わりました

もちろん、インソールは魔法ではありません。合わない靴に入れれば性能は出ませんし、設計がズレれば効果は鈍ります。

だからこそ、評価→施術→設計→検証を丁寧に回す。当たり前のことを、当たり前にやる。8年前から積み重ねてきたのは、派手さではなくこの“臨床の地味な精度”です。

導入してからというもの、院の中で大きく変わったのは「患者さんの表情」でした。

それまでは、施術直後に「楽になった」と言ってもらえても、数日後に「また戻りました」という言葉を聞くことが本当に多かった。

正直、それが心のどこかで引っかかっていたんです。

「俺たちの施術、何かが足りないんじゃないか?」



そう思っていた矢先に、インソールに出会い、足部の重要性を学んでから、ピースがはまったように全ての理屈がつながったんです。

足部は身体の土台です。

どんなに立派な家でも、基礎が傾いていればいずれ壁にヒビが入ります。

膝の痛みや腰の痛み、股関節痛、さらには首や肩の不調までも、根をたどれば足部の歪みや偏った荷重バランスに原因があることが多い。



患者さんの身体を見ていると、土台である足が崩れているにも関わらず、上の構造だけを治そうとしているケースがいかに多いかを痛感します。

実際、当院でインソールを導入してからの変化は劇的でした。

慢性腰痛、膝痛、坐骨神経痛、足底筋膜炎、シンスプリントなど……。

それまで何年も治療を続けていた患者様が、インソールを入れてから数週間で「階段が怖くなくなった」「散歩ができるようになった」と話してくれるようになりました。

もちろん、これは魔法ではありません。

私たちは常に「治療+構造補正」の両輪で考えています。

筋肉の緊張を取る・血流を良くする・神経を整える──これが鍼灸整骨院の役割。

でも、その整えた身体を支える“地面との接点”が歪んでいれば、どれだけ施術しても同じストレスが繰り返され、また痛みが戻ってしまう。

要するに「足元の環境を変えなければ、本当の意味で身体は変わらない」んです。

特に印象に残っている患者さんがいます。

長年の膝痛で歩くのも辛かった70代の女性。

「どこへ行っても治らない」と半ば諦めモードで来院されました。

初診で姿勢と足型をチェックした瞬間、私は確信しました。

これは“足”です。

足のアーチが完全に潰れ、踵が内側に倒れ込む“過回内”。

膝や股関節にとって最悪の負担が常にかかっていました。

鍼灸と手技で炎症を落ち着かせつつ、インソールを調整して装着。

たった2週間で階段の上り下りの痛みが軽減し、1か月後には「スーパーまで杖なしで歩けた」と涙ぐまれました。

この瞬間、「構造から治す治療」の力を改めて確信しました。

インソールは単なる“中敷き”ではありません。

身体を地面から整える「医療機器」です。

中でも当院で扱っているフォームソティックス・メディカルは、足部の形に時間をかけて自然にフィットしていく“熱形成型”。

履くほどにその人の歩行パターンや荷重バランスに合わせて馴染み、骨格ラインを理想的な方向へ導いてくれます。

単なるサポートではなく、“治していくインソール”なんです。

しかも、このインソールの最大の魅力は「再現性」。

どんな患者さんでも、足部の評価を行い、適切な調整をすれば、確実に体の使い方が変わる。

歩行の安定、膝や腰の負担の軽減、疲れにくさの改善──それらが目に見えて現れます。

まさに、施術家にとって“もう一つの手”のような存在です。

導入して8年。

当院では、施術スタッフ全員が足部の評価ができ、患者さんの歩行の癖や立ち方を見て、どこに負担がかかっているかを読み取れるようになりました。

これにより、今では痛みを「取る」だけではなく、「戻らない体を作る」ことを目的にしています。

たとえば、腰痛の患者さんを施術したときに「筋肉が緩んだからOK」で終わらせるのではなく、

「なぜその腰に負担がかかったのか?」という原因を必ず追求します。

それが骨盤の傾きであり、足の崩れであるなら、そこまでケアしなければ根本改善にはなりません。

この“原因を取りに行く治療”こそ、私たちがインソールを導入した最大の理由なんです。


患者さんにとって、治療院に来るというのは「痛みを何とかしたい」という最後の希望です。

だからこそ私たちは、再発しない仕組みを一緒に作る必要がある。

そのためには、治療家が「構造の視点」を持たなければならない。

どんなに施術技術が高くても、体を支える“足の構造”が崩れていれば、結果は一時的。

逆に、足元が安定すれば、全身の施術効果が何倍にも活きる。

これは理屈だけでなく、8年間の経験値の蓄積と実体験に他なりません。

 

 

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