背中の激痛を治してほしい!荷物が持てない背中の痛みからの回復

運送業・40代男性|背中の激痛で荷物も持てなくなった症例

こんにちは、吉田です。

今回は実際に来院された患者様の症例をもとに、背中の痛みと肩へのしびれについてお話しします。

40代の男性で、運送業をされている方です。毎日長時間のトラック運転と、重い荷物の積み下ろし作業が続く仕事です。

早朝から出勤して、荷物を積み込み、配送先を何件も回り、また戻って荷下ろしをする。体への負担が積み重なりやすい環境で、毎日休む間もなく働いておられます。

5年前に頸椎ヘルニアを発症した経験があり、そのときは手術なしの保存療法で改善されました。

その後も運送業を続けておられましたが、1週間前から背中に強い痛みが突然出現。左肩にも痛みが広がり、荷物の積み下ろし作業が困難になったため当院に来院されました。

「仕事を休むわけにはいかない。でも、このままでは動けなくなりそうで怖い」——そんな状況での来院でした。仕事への責任感が強い方ほど、限界まで我慢してしまうことが多いです。このケースもまさにそうでした。


背中の痛みは「筋肉の疲労の積み重ね」だった

問診と検査をしてみると、背中の菱形筋・僧帽筋・広背筋の緊張がかなり強い状態でした。

触るだけで「ここが痛い」とわかるくらい、筋肉が固まっていました。さらに左肩から上腕部にかけてしびれとだるさもありました。

長時間の運転姿勢と重量物の運搬により、慢性的な筋疲労が蓄積していたと考えられました。

運送業の方に多いのがこのパターンです。一度の動作で傷めるというよりも、毎日少しずつ積み重なった疲労がある日突然「限界」として現れる。今回もまさにそのケースでした。

背中の筋肉は、姿勢を保つために常に働き続けています。長時間同じ姿勢で運転し、さらに重い荷物を繰り返し持ち上げる動作が加わると、筋肉への負荷は相当なものになります。

特に運転中は、ハンドルを握りながら前傾みになる姿勢が続くため、背中の筋肉が常に引き伸ばされた状態で緊張を保ち続けます。これが長時間・長期間続くことで、筋肉はどんどん疲弊していきます。

さらに荷物の積み下ろしという動作が追い打ちをかけます。前かがみで重いものを持ち上げる動作は、背骨や周囲の筋肉に非常に大きな負荷をかけます。毎日何十回もこれを繰り返していれば、体が悲鳴を上げるのは当然のことです。

 

出典:https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/back-pain/symptoms-causes/syc-20369906


頸椎との関係 過去のヘルニアが影響していた

この患者様には5年前の頸椎ヘルニアの既往歴がありました。保存療法で症状は改善していましたが、頸椎への負荷が完全にゼロになったわけではありません。

今回のしびれやだるさがC6〜C7の神経領域に沿って出ていたことから、過去のヘルニアの影響が残っている可能性も考えられました。頸椎の椎間板は一度ダメージを受けると、完全に元の状態に戻るわけではありません。

症状が落ち着いていても、慢性的な負荷が続くことで再び神経への刺激が起きることがあります。

運転姿勢での頸部への慢性的な負担が、神経への刺激を再び引き起こしていたと考えられます。背中の痛みだけでなく、腕のしびれまで症状が広がっていたのはこのためです。

「背中が痛いだけだと思っていたのに、腕までしびれてきた」という状況は、患者様にとって非常に不安なものです。しびれは筋肉の問題だけでなく、神経が関わっているサインでもあります。

だからこそ、表面的な症状だけでなく、過去の既往歴や神経の状態もしっかり評価することが大切です。

出典:https://www.hopkinsmedicine.org/health/conditions-and-diseases/herniated-disk


実際に行った治療

治療はいくつかを組み合わせて行いました。

まず手技療法。背中と肩甲骨周囲の筋緊張を緩和することを目的に、菱形筋・僧帽筋・広背筋へのアプローチを行いました。ガチガチに固まった筋肉をそのままにしておくと、どんな治療をしても効果が出にくくなります。

まずここをしっかり緩めることが最初のステップです。筋肉が緩むことで血流が改善し、周囲の組織への栄養供給が回復します。これが自然な回復力を引き出す土台になります。

次に超音波治療。腕のしびれとだるさに対して、C6〜C7の領域に超音波を当てて深部への血流を改善しました。

超音波治療は皮膚の上から深部の組織に直接働きかけることができるため、手技だけでは届きにくい深い部分の炎症や循環の改善に非常に有効です。神経周囲の循環が良くなることで、しびれの緩和を狙います。

さらに鍼灸施術。痛みの軽減と体の回復力を引き出すことを目的に行いました。局所だけでなく全体へのアプローチができるのが鍼灸の強みです。痛みが強い時期ほど、体全体が緊張してしまいます。

鍼灸でその緊張を全体的に緩めることで、回復しやすい体の状態を作っていきます。

そして姿勢指導とセルフケア。運転中の姿勢改善と、休憩時にできる肩甲骨のストレッチを指導しました。治療院での施術時間よりも、日常で過ごす時間の方が圧倒的に長いです。

1回の施術が40〜50分だとすると、残りの23時間以上は日常生活の中にいます。その時間をどう使うかが回復のスピードを大きく左右します。休憩のたびに少しストレッチをするだけでも、筋肉の状態は大きく変わります。

出典:https://www.clevelandclinic.org/health/diseases/8619-back-strain-and-sprain


3週間で痛みがほぼ消えた

初回治療後、背中の痛みが半減しました。「こんなに変わるものなんですね」と患者様自身も驚いておられました。体が変化を実感できること、これが継続につながる最大のモチベーションになります。

2回目の来院時には「荷物の作業が少し楽になった」とのことで、週2回のペースで通院を継続していただきました。毎回少しずつ状態が改善していくのを患者様自身が感じてくれていたことが、途中で諦めずに通い続けてくれた理由だと思っています。

そして3週間後には痛みがほぼ消失しました。「痛みがなくなったおかげで、休日は子どもと遊べるようになった」という言葉をいただきました。

これが一番です。痛みがなくなることで、仕事だけでなく生活全体が変わる。仕事中だけでなく、休日の過ごし方まで変わってくる。この変化を一緒に実感できることが、この仕事の醍醐味です。

改善が早かった理由はいくつかあります。まず週2回の通院頻度をしっかり守ってくれたこと。仕事が忙しい中でも時間を作って通い続けてくれたことが、体の状態を良い方向にキープし続けることにつながりました。

そして指導したストレッチを休憩のたびにきちんと実践してくれたこと。運転の合間や配送先での待機時間を使って、こまめに体を動かしてくれていました。治療院での時間と日常のセルフケアがうまく噛み合ったことが、短期間での回復につながったと考えています。

出典:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK22939/


今後のメンテナンスの重要性

痛みが消えた後も、この患者様には現在週1回のペースで通院を続けていただいています。

なぜか。運送業という仕事の性質上、体への負担がゼロになることはないからです。毎日の長時間運転・重い荷物・同じ姿勢の繰り返し。これは仕事をしている限り続きます。体への負荷が続く以上、定期的に体の状態をリセットする機会を作ることが必要です。

痛みが出てから対処するのではなく、痛みが出る前に整えておく。このサイクルを作ることが、長く健康に働き続けるための一番の方法です。痛みが出てから来院すると、回復までに時間もかかりますし、その間仕事にも支障が出ます。

定期的なメンテナンスで体の状態を保てれば、そういった事態を防ぐことができます。

一度しっかり改善できたからこそ、その状態を維持することに価値があります。メンテナンスは「贅沢なこと」ではなく、体を資本に働く方にとっては「必要なこと」だと考えています。

背中の痛み・肩のしびれ・腕のだるさ。こういった症状を「運送業だから仕方ない」「年齢のせいだから仕方ない」と放置しないでください。早めに対処すれば、それだけ早く楽になれます。そして早く対処するほど、回復にかかる時間も短くて済みます。

今回の患者様のように、3週間でここまで改善できるケースもあります。「もう少し様子を見よう」と思っている方ほど、ぜひ一度ご相談ください。

吉田でした。

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