夏になると必ず出てくる「熱中症」の話
整骨院院長・宮本が、ちょっとゆるく話します
夏が近づいてくると、整骨院でも決まって同じような会話が増えてきます。
「先生、最近ちょっとフラフラするんですけど…」
「これって熱中症ですかね?」
「ニュースでやってたから、なんか不安で…」
たぶんこれを読んでいるあなたも、
一度は「自分これ大丈夫かな?」と思ったことがあるんじゃないでしょうか。
テレビやネットでは
「熱中症に注意!」
「命の危険!」
と強めの言葉が並びます。
もちろん間違ってはいません。
でも、あまりに怖い言い方ばかりされると、
逆に「もう何から気をつけたらええねん…」ってなりますよね。
なので今回は、
難しい話はほどほどに
現場でよく見る話を中心に
熱中症についてお話ししていこうと思います。
熱中症に関するデータ 出典
熱中症って、実はグラデーションがあります
まず最初に知っておいてほしいのは、
熱中症っていきなりバタン!と倒れるものじゃないということです。
多くの場合、ちゃんと前ぶれがあります。
一番最初に出やすいのが、
・立ちくらみ
・めまい
・汗が異常に止まらない
・足がつる(こむら返り)
この段階は、いわゆる軽い熱中症です。
この時点で
「おかしいな?」
と気づいて、
日陰に移動して、身体を冷やして、水分と塩分をとる。
これができれば、その場で楽になることも少なくありません。
逆に多いのが、
「まあいけるやろ」
「もうちょっとだけ頑張ろう」
と無理してしまうパターンです。

無理すると、ちゃんと“次の段階”が来ます
軽い段階を超えてくると、
今度はしんどさがはっきりしてきます。
・頭がガンガンする
・気持ち悪い
・体がだるくて動きたくない
・頭がボーッとして集中できない
ここまで来ると、
「水飲んで休んだら大丈夫」
では済まないことも多いです。
この段階では、
医療機関を受診した方がいい状態です。
さらに進むと、
意識がもうろうとしたり、
呼びかけへの反応が鈍くなったり、
ひどい場合はけいれんが起こることもあります。
ここまで来ると、
本当に危険です。
なので
「熱中症は怖い」
というのは事実なんですが、
ここで一つ安心してほしいことがあります。
熱中症は、ちゃんと防げます
熱中症って、
突然運悪くなるものではありません。
実は
生活の中の小さな積み重ねで起こることがほとんどです。
ここで、ちょっと身近な話をします。
息子の野球の試合で起きた話
先日、私の息子が野球の試合に出ていました。
夏前でしたが、かなり暑い日でした。
試合の途中で、息子が
「ちょっとフラフラして、しんどい…」
と言ってきました。
見てすぐに
「あ、これはアカンな」
と分かりました。
典型的な熱中症の初期症状です。
すぐに日陰に連れて行って、
帽子を外して、
首元を冷やして、
休ませました。
幸い軽度だったので、
しばらくすると元気は戻りました。
ここで、ひとつ不思議な点がありました。
子供の熱中症のデータ 出典
実は、水分はちゃんととってました
「水飲んでなかったんちゃう?」
とよく言われますが、
実はその日は水分補給はしていたんです。
じゃあ、なぜ熱中症っぽくなったのか。
答えは、
塩分不足でした。
人の体の水は「ただの水」じゃありません
人間の体のほとんどは水でできています。
だから
「水を飲めば大丈夫」
と思われがちです。
でも、体の中の水分は
ほんの少し塩分を含んだ水です。
汗をかくと、
水分と一緒に塩分も外に出ていきます。
Tシャツが汗で濡れて、
乾いたあとに白っぽくなること、ありませんか?
あれが塩分です。
水だけを飲み続けると、
体の中のバランスが崩れて、
水分をうまく吸収できなくなります。
その結果、
フラフラしたり、
だるくなったり、
熱中症の症状が出やすくなります。
スポーツドリンクが役立つ理由
「スポーツドリンクって甘いから良くないんちゃう?」
と聞かれることがあります。
たしかに、普段の生活でガブガブ飲むものではありません。
でも、
大量に汗をかく場面では、
水より向いていることも多いです。
スポーツドリンクや経口補水液は、
水分と塩分を
体に吸収されやすいバランスで作られています。
特に
・運動中
・屋外作業
・暑い日の外出
では、かなり助けになります。

「喉が渇いた」と思った時点で、実は遅い
もう一つ、かなり大事な話です。
喉が渇いたと感じた時、
体はすでに軽い脱水状態です。
つまり
「渇いたから飲む」
では、少し遅いんです。
おすすめなのは、
喉が渇く前に、
ちょこちょこ口を潤すこと。
一気に飲むより、
少しずつ、こまめに。
これだけでも、
熱中症のリスクはかなり下がります。
熱中症はスポーツだけの話じゃありません
「運動してないから大丈夫」
と思っている方、要注意です。
実は一番怖いのが、
高齢者の室内での熱中症です。

毎年、
「自宅で亡くなられました」
というニュースがあります。
しかも、クーラーのある部屋で。
理由の一つが、
暑さを感じにくくなること。
年齢とともに、
感覚が少しずつ鈍くなります。
「まだ我慢できる」
「そこまで暑くない」
と思っているうちに、
体の中はかなり危険な状態になっていることがあります。
ご年配の熱中症の記事 出典
水分を「飲みたい」じゃなく「決めて飲む」
高齢の方に多いのが、
喉の渇きを感じにくくなることです。
結果として、
一日の水分量が少なくなります。
対策としておすすめなのは、
「喉が渇いたら飲む」ではなく、
一日に飲む量を決めておくことです。
一般的には
一日約2リットルが目安と言われています。
最初から難しければ、
少しずつ増やしていけば大丈夫です。
熱中症は、知っているだけで防げます
ここまで読んで
「意外とやれることあるな」
と思ってもらえたら嬉しいです。
熱中症は、
怖いけど、
ちゃんと知って、
ちゃんと対策すれば防げます。
後半では、
・もしなってしまった時の正しい対処法
・身体を効率よく冷やすポイント
・日常でできる予防ルーティン
を、さらにわかりやすくお話しします。
熱中症になってしまったら、まず何をする?
ここまでで
「熱中症は防げる」
「でも、なってしまう時はある」
という話をしてきました。
じゃあ実際に
なってしまった時、何をすればいいのか。
これ、意外と間違ったイメージを持っている人が多いです。
「とにかく寒いところに連れていく」
「氷水を一気に飲ませる」
気持ちはわかりますが、
それがベストとは限りません。
大事なのは「効率よく身体を冷やす」こと
熱中症の対処で一番大切なのは、
身体を効率よく冷やすことです。
ここで一つ、覚えておいてほしい考え方があります。
体温というのは、
血液の温度です。
つまり、
血液を冷やせば、身体は冷えます。
じゃあ、どうやって血液を冷やすのか。
ポイントは
太い血管が、皮膚の近くを通っている場所です。
具体的には
・首元
・脇の下
・足の付け根
このあたりを冷やすと、
身体全体が効率よく冷えていきます。
「冷たい飲み物を飲ませる」
のも悪くはありませんが、
冷たく感じるのは一瞬です。
外からしっかり冷やす方が、
実は効果的なことも多いです。
外でもOK。「日陰」で十分なことも多い
「涼しい部屋に連れていかないとダメ?」
と聞かれることがあります。
もちろん、
エアコンの効いた室内があればベストです。
でも、屋外の場合は
日陰に移動するだけでも違います。
直射日光を避けるだけで、
体感温度はかなり下がります。
まずは
・日陰に移動
・帽子を外す
・首元を冷やす
・水分と塩分を補給
これだけでも、
軽度なら回復することは少なくありません。
「飲ませるもの」にも注意
水分補給は大事ですが、
ここでもポイントがあります。
大量に汗をかいている場合は、
水だけより、塩分を含んだ飲み物が向いています。
スポーツドリンクや経口補水液は、
こういう場面のために作られています。
「甘いからちょっと…」
という場合は、
薄めて飲ませるのも一つの方法です。
無理に一気に飲ませる必要はありません。
少しずつ、こまめに、です。
じゃあ、そもそも“ならないため”には?
ここからは、
予防の話をしていきます。
「なってから対処」より、
「ならない工夫」の方が、
ずっと楽です。
水分補給は「ルーティン化」がコツ
一番わかりやすい方法は、
時間で決めて飲むことです。
たとえば
・30分に一回
・1時間に一回
「喉が渇いたら飲む」ではなく、
「時間が来たら飲む」。
これだけで、
脱水のリスクはかなり下がります。
特に
・外仕事
・スポーツ
・子どもの付き添い
などで忙しいと、
喉の渇きに気づきにくくなります。
夏だけの話じゃありません
「熱中症=真夏」
というイメージが強いですが、
実はそうでもありません。
身体にとって水分は、
季節を問わず必須です。
春や秋でも、
・汗をかいた
・体調が悪い
・食事量が少ない
こんな条件が重なると、
熱中症っぽい症状が出ることもあります。
日陰を“自分で作る”という発想
最近よく見る
・日傘
・首からかける扇風機
・手持ち扇風機
これ、ちゃんと意味があります。
日傘は
直射日光を避けられるので、
体感温度が下がります。
首掛け扇風機や手持ち扇風機も、
首元を冷やせるので、
効率よく身体を冷やせます。
「ちょっと恥ずかしい…」
と思う人もいるかもしれませんが、
倒れるより全然いいです。
高齢者の熱中症は、特に注意が必要
毎年ニュースになるのが、
室内での熱中症です。
「家の中やから大丈夫」
これが一番危ない考え方です。
高齢になると
・暑さを感じにくい
・喉の渇きを感じにくい
こうした変化が起こります。
その結果、
・クーラーを使わない
・水分量が少ない
という状態になりやすい。
対策としておすすめなのは、
ルールを決めることです。
・室温が○度を超えたらクーラーをつける
・一日で飲む水の量を決める
「感覚」ではなく、
「決まり」で動くことが大切です。
整骨院的に、もう一つ伝えたいこと
ここで少し、
整骨院院長としての話をします。
熱中症が起こりやすい人には、
共通点があります。
それは
疲労がたまっている
自律神経が乱れている
という状態です。
寝不足が続いていたり、
身体がガチガチに固まっていたりすると、
体温調節がうまくいかなくなります。
そういう方は、
「水分も気をつけてるのに、しんどい」
となりやすい。
身体の土台を整えることも、
実は立派な予防になります。
正しく知って、楽しい夏を
熱中症は
怖い症状ではありますが、
正しく知っていれば、
過度に怖がる必要はありません。
・こまめな水分と塩分
・身体を冷やすポイント
・無理をしない判断
これだけでも、
リスクは大きく下げられます。
「ちょっと変やな」
と感じたら、
無理せず休む。
それが一番の予防です。
正しく対策して、
しんどい夏ではなく、
楽しい夏を過ごしましょう。








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